人は死んでしまうと、生前に持っていた権利や義務を行使することが出来なくなるため、これらを相続人に引き継いでもらうことになり、このことを遺産相続と言います。法律では法定相続分が定められており、誰がどのくらい相続するのかについて決められていますが、遺産相続の額が大きいお金持ちや、相続人の中にお金に困っている相続人がいる場合などでは、相続人同士が相続の割合についてもめるということが起こります。これは、法定相続分が決められていても、必ずその額で分けなければならない訳ではなく、相続人全員の合意があればそれぞれの相続分につい好きなように決めることが出来るからです。相続人が相続するのは、亡くなった人の所有していた住居や建物の不動産の所有権、株券、ゴルフ会員権、預金、賃借権等の物権や債券に借金などの債務までも相続の対象となります。

しかし、親権や扶養請求権などの亡くなった人のみが行使できるような権利については相続の対象外となります。また、法定相続人が相続をしたくない場合には、相続を放棄するということも出来ます。相続をする場合には承認するということになり、その承認については、亡くなった人の財産や借金などの負債についての全てを受け継ぐことを単純承認と言います。または、相続した財産で支払える債務は支払いをして残った財産については受け継ぐけれど、相続財産より負債の方が上回っている場合には弁済しないという限定承認があります。

遺産相続ではこの単純承認、限定承認、放棄の三つの選択を、相続の開始を知った時から三カ月以内に決めなくてはならないとされています。